趣味から始まった複業人生でフリーランスとしての道を切り拓いてきました。

趣味から始まった複業人生でフリーランスとしての道を切り拓いてきました。
LINEで送る
Pocket

松井 守吉(まつい もりよし)さん
1960年生まれ。新卒時代にグラフィックデザインの業務に従事し、紙媒体の広告やカタログの製作などを担当しました。独立して、グラフィックデザインの事務所を設立しました。趣味のダーツがきっかけでダーツマシンレンタルの営業やダーツバーの経営なども始めました。営業職として様々な形で引き合いを得つつ現在に至ります。

 Q. これまでのご経歴を教えていただけますか? 

新卒でグラフィックの世界に入って、独立して個人事務所を設立しました。ダーツが趣味でしたが、今から25年ほど前 [ 編集部注:1990年代前半 ] はまだダーツのマシンが置いてあるお店なんてほとんどなかったんです。その数軒のお店をネットワークして大会をやる協会を作って、趣味で楽しんでいるうちにメーカーから声がかかりました。「このダーツマシンを置いてくれませんか?」と飲食店に飛び込み営業することになったんです。私がデザイナーとダーツマシンの営業というダブルワークを始めた瞬間です。  

編集部メモ:
当時日本で主流だったダーツマシンは、メダリストという機種でした。メダリスト社がアメリカで開催するダーツ大会に日本からの初めての参加をコーディネートしたのが松井さんで、それが日本でダートワールドというメーカーの設立のきっかけになりました。

 ちなみにダーツマシンの営業は今はしていないです。業界の構造が変わって、小さい事業者が生き残りづらくなったので、10年ほど前 [ 編集部注:2000年代後半 ] に手放しました。

ダーツバーの経営もやっていましたが、3.11の時にお店が大打撃を受けたので閉店しました。その後、デザイン1本で食べていこうと思っていましたが、たまたま舞い込んだ案件が形を変えて、結局依頼主の会社に入社することになったんです。その会社で営業とデザインをやることになりました。

同時に、25年来の付き合いのある人からも会社を作るから来てくれと言われて、一緒に立ち上げた会社でも営業をやっています。

 Q. 過去のご経験で今の糧になっていることはどんなことでしょうか?

グラフィックデザイナーとしてお客様にヒアリングして求めているものを把握するディレクションをやってきましたし、ダーツマシンは「このマシンを置いてくれませんか」というまさに飛び込み営業でした。営業のスキルを使った仕事歴は長いです。

複数の仕事を並行していくこともずっとやってきているので、その点もkakutokuでの稼働に活きていると思います。

kakutokuとは?
優秀な営業職と、営業に課題を抱える企業のマッチングを行う、営業支援のサービスです。
営業職は自分のスキルやつながりを活かして活躍の機会を広げることができ、企業は外部の営業職を起用することで自社の営業課題を克服することができます。
約350社の企業と2,000名近くの営業職が登録しています。
>> 詳しくはこちら

人脈もかなりあると思います。おかげでまったくの新規の飛び込みというのはもうほとんどないですね。

私の営業は最初にメールを送るところから始めますが、メールには開いてもらうハードルや最後まで読んでもらうハードルがありますよね。やはり開封してもらうことが大事ですから、詳しくは内緒ですが、タイトルに工夫を凝らすことはいつも考えています。これもグラフィックデザインとともにコピーライティングをやってきた経験が活きています。

 Q. 現在のお仕事の様子を教えてください。

 kakutokuでは、広告運用ツールの案件で稼働中です。また、海外通販サイトの新規掲載社開拓の案件がもうすぐ始まります。

今はその2案件のほか、kakutoku以外でも、仲間と立ち上げた会社の営業業務、会員獲得の業務を受託している2案件、注文が入った時だけですが個人のグラフィックデザインの案件を並行しています。

日々ルーティーンの動き方というのはなく、例えば昨日は、kakutoku経由の仕事だけで1日終わりました。1日に3~4社回る日は移動時間を含めるとけっこうな時間になります。そこで、地域を固めることで複数の案件を回すなどの工夫をしています。

 Q. kakutouを通じたクライアントとはどのようにやり取りしていますか?

kakutokuのメッセージ機能でやりとりしています。

message function

成果の数字だけでなく、活動の経過を共有することを心掛けています。こちらが分からないことや、客観的に見て改善ができそうなことにアドバイスをもらえますから。また「きちんと動いてくれているんだな」と思ってもらうこともできます。

ただ、報告というアクション自体は売上に絡まないですよね。営業活動に時間を使いたいので、報告はなるべく短時間で済ませたいという気持ちもあります。好い按排を探し中です。

 Q. フリーランス営業のやり甲斐や大変さはどんなことでしょうか?

やったこともやらなかったことも全部自分に返ってくることがやり甲斐ですね。また、色々な人に会えるのはエキサイティングです。

逆に大変なことは時間管理です。ついつい長く働いたり、もうこんな時間か!となったり。お客様の都合でリスケになってぽっかり3時間の空き時間なんてこともあります。そういう時はノートPCを持ち歩いているので、資料のブラッシュアップなどをしています。電源カフェは本当にありがたいです。

 Q. 時間に関することでお考えがあるそうですが。

1日3時間くらいでコミットできる案件がちょうどいいと感じます。営業として動いていると、1日3時間と言いつつ必ずそれ以上動いていますので。最初から1日5~6時間のコミットのお約束になると、2つ以上の案件はできません。結局そのクライアントの会社に勤めているのと変わらなくなるので、それはフリーランスの働き方ではないと思うんです。3時間なら、その日に訪問するエリアを固めれば3案件くらい同時に対応できます。

複数の案件を同時に対応するという観点で言うと、同じお客様に複数の提案をさせていただくこともあります。ひとつの案件で伺って、お話を伺う中で「そういうニーズもあるなら、こういうものもありますよ」と提示したり。持っている提案の引き出しが多いとできることが広がります。するとお客様に「松井なら何か解決できるかもしれない」という印象を持ってもらえます。商材でも人脈でもいいので引き出しは多いほうがいいですね。

 Q. kakutokuを使ってみた印象はいかがでしょうか。

システムとしてすごくいいです。他社の仕事紹介のサイトとそもそも違います。固定報酬があることと、その金額が時給に換算した場合に最低でも2,800円であることには驚きました。約束した稼働をすれば出社をしなくていいというのも複数の案件を同時に回しているフリーランスにとってはありがたいことです。

また、kakutokuはクライアントが載せた案件にこちらから「自分ならこういう形で貢献しますよ」という提案を送りますが、これがすごくいい。プロフィールに書ききれないこともたくさんありますから、こちらからアピールする機会があるのはすごくいいです。

 Q. kakutokuに掲載されている案件はどうですか?

他の求人メディアで見る案件より濃厚な案件が載っていると感じます。結果として、楽しみながら仕事ができます。濃厚というのは、営業先がすごく絞られている仕事が多いという意味です。つまり、合う・合わないが明確に分かれる仕事内容だということです。他メディアだと、ある程度理解すれば誰でもできる仕事が多い印象です。

 Q. 取り組みたい案件を見つけたりしましたか?

実はもうエントリーしているのですが、宅配ロッカーの案件をぜひやりたいですね。なぜか不動産や建築関係の人脈が多く、名刺を整理したら2,000枚くらいあったんです。不動産関係で需要を喚起できそうな提案が自分の中にあるので、ぜひやりたいですね。

 Q. kakutoku経由の案件とご自身の案件、複数を担われていますが、収益の上がり方はどのような感じでしょうか?

10万円~40万円の案件が複数組み合わさっていると言えばいいですかね。子どもの学費など出ていくものも大きいので自転車操業で稼がないといけないという事情はあります。

売上が大きく拘束時間の長い案件1つ2つより、売上額も拘束時間も中くらいの案件を複数持っている方が良いと思っています。大きい所が1つダメになるといきなり生活が傾くので、そんなに大きくなくていいから複数持っていたい。それがフリーランスの賢い仕事の組み方だとも思います。

ちなみに、お金に関してはkakutoku経由の案件が一番プレッシャーがあります。時給に換算すると7,000円以上になる固定報酬をもらっている分、プレッシャーが大きいです。

Q. 最後に、これからkakutokuを使おうと思っている営業職の方にアドバイスはありますか?

まずはチャレンジすることですかね。動くと何かが起こります。登録して安心せず一歩踏み出すことが大事。行動あるのみです。

kokoroe編集部から
不動産と建築関係だけで名刺2,000枚のつながりがある。だから新規開拓の飛び込みはしない。という話が印象的です。営業のプロフェッショナルは飛び込みも新規開拓もせずつながりの中で仕事をするのだなと感じました。ご縁を引き当て様々なお仕事を経験してきた松井さん。複業も人脈構築もできる、素晴らしいプロ営業の方でした。

 取材:2018年7月

▼ 副業・フリーランスという営業の働き方に興味があるなら
営業職からの提案を求めている会社があります

LINEで送る
Pocket

営業職インタビューカテゴリの最新記事