英語もITも分からないアメリカ勤務で通期の営業の売上記録を更新できたワケ。

英語もITも分からないアメリカ勤務で通期の営業の売上記録を更新できたワケ。
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河原崎 幸之介(かわらさき こうのすけ)さん
1988年生まれ。大学新卒で人材派遣会社に営業職として入社し、法人営業を担当しました。とりわけ新規開拓に強く、営業職が40人ほどいるなかで、売上や新規開拓社数等社内の表彰において、入社1年半でトップの成績を複数回獲得していました。2年間勤務した後に転職し、アメリカのIT企業に3年半就業しました。創業15年ほどの会社で、在籍中は歴代の営業の年間売上レコードを更新したこともありました。 現在は株式会社LEAPHを立ち上げ、代表取締役として営業研修、組織改善、海外進出アドバイザー、コーチング事業を営んでいます。

株式会社LEAPH 問い合わせ先
[ k.kawarasaki★leap-h.com ] (★を@に変えてください)

河原崎さんにはアメリカで就業していた時代がある。
カリフォルニアのIT企業にいた。
その時のことを教えてもらった。

将来のことを考えて海外勤務を決断

「もともと新卒入社のときから人材派遣の会社は2年で辞めようと思ってたんです」
勤務して2年経って次を考えた。
(人材派遣会社時代の話は、前回のインタビュー「社内表彰を複数回受けた実力派営業職に聞く、人材会社の新規開拓のコツ」をご覧ください)

「人材派遣業界で、幅広い業界、大手企業から中小企業を支援させていただいて、日本のマーケットを考えるようになりました」

今の日本の人口は1億2000万人ほどだ。
50年後には8000万人になると言われている。
「それってマーケットが縮小しているということですよね。だから、海外のマーケットで勝負できる力をつけておいた方がいいんじゃないかと思ったんです。当時はその力というのは英語力だと思っていたので働きながら英語を身に着けられる環境をと考えました」

英語もITもひとつずつ学ぶ

アメリカでの勤務先はカリフォルニアのIT企業だった。
「英語はもともとまったくできなかったんです。あるとき日本人の先輩に商談に連れて行ってもらったんですが、相手の人がギリシャ系の人で商談も英語。”事前に資料読んでおいて”と言われてもそれも英語。英語が分からないのかITのことが分からないのかすら分からない。結局両方わからないんですけどね」
そういう苦労を経験しながら英語もITの知識も身に着けていく。

学び方の秘訣やテクニックがあったのだろうか。
「無いですね。数こなして慣れていった感じです。分からないことが出てきたらその都度調べるというのをひたすらやりました」
軌道に乗るまではつらかった。
それを乗り越えて3年半勤務した。
「ビザの関係で最初は1年半の予定だったんですが、社長が1回契約更新してくれたので全部で3年半勤務しました」

河原崎さん写真

「何かあったら河原崎さん」の印象で頼られる存在に

「アメリカ時代は、日本でやっていた営業と全然違ったので最初のころ苦戦しました」
ターゲットになりそうな企業が日本ほどなかった。
車社会のため、数多く訪問することができなかった。
「行けても1日5件10件でしたね」
人材派遣と違い、タイミングで売れる商材でもなかった。
色々なことが日本時代と違った。

それでも、勤務先の通期の売上記録を更新した実績がある。
「お客さんのことをけっこう知っていたというのが大きいですね」

勤務先は“ITを切り口にお客さんの課題を解決できれば何でも商売して良い”という会社だった。
社内にいる技術者はもちろん、社外でも自ら技術者やリソースを見つけて来る。
お客さんの課題を解決するために、何が必要でどうやったら実現ができるかを考えて提案する。
そういう営業をしていた。

「お客さんよりお客さんのネットワークやWEBシステムのことを知っていたので”何かあったら河原崎さん”という印象を持ってもらえたと思います」

新規開拓の時の心持ち

新規顧客も開拓できていた。
「数は少ないなりに地道に回ってましたからね。そのお客さんに何が提供できるかを常日頃考えてました」

ある日系企業をお客さんにしたときの話だ。
「日本で働いていた頃に良くしてもらった旅行会社のアメリカの支店で、そこをアメリカでもお客さんにしたいなと思ったんです」
足繁く通った。
担当者には全然会えなかった。

あるとき突然電話が来る。
「河原崎さん今すぐ来てください」
急な呼び出しだった。
その日の夜のうちに提案書を作って夜中のうちに出した。
紆余曲折はあったものの、契約することに成功した。

「この企業をお客さんにしたいと思えたこと。お客さんになった後にそのお客さんのことをしっかり理解していたこと。この2つは大きかったのではないかと思います」

河原崎さん写真

日頃の情報の蓄積が顧客満足に結びつく

河原崎さんは顧客理解をしっかりする。
その顧客に一番合う商材を提案する。
「そういうタイプだと思います。だから担当者以外からも情報収集はしていました」

飲食店が顧客だったことがあった。
本社の担当者以外に、現場の店舗を回った。
「現場のネットワーク周りを見て、店長に話を聴いて、そういう情報を基に提案したりしました」

ある時、ネットワークの保守を請け負っていた企業から突然連絡が来た。
「インターネットが使えなくなった。どうにかしてほしい」
急すぎて技術者をアサインできなかったため、自ら対応した。
顧客にサーバルームに行ってもらい、作業手順を伝えた。
電話のみの対応でトラブルシューティングできた。
「何色の機械がどこにあって、というようなのを全部言い当てていたので、お客さんには”河原崎さんどこかで見てるんですか?”と思われました」
河原崎さんはそう言って笑った。

どうしてそんなことができたのだろうか。
「顧客理解をしっかりしておいたことですね。サーバ構成とかも半分くらいは把握していたし、もう半分は予想がつきました」
日頃から何が提案できるかをリスト化していた。
提案のために仕入れた情報を蓄積していた。
このとき、それが活きた。

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