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営業職の年収、あげるにはどうすればいい?

営業は「稼げる仕事」の代表格。年収アップも実力次第。その一方で、稼いでいる営業職ほど忙しい、といったイメージもあります。その実情はどうなのでしょうか?

ご自身もかつて営業職を経験され、現在は営業職向けのコンサルティング事業を行っている営業のプロに、営業職のリアルな「働き方とお金」について聞きました。

お話をうかがった方:平野 雄一(ひらの ゆういち)さん

平野コンサルティングオフィス代表。営業職向けのコンサルティング事業を行っています。主なクライアントは外資系の生命保険会社のハイクラス営業職の方々。MDRT会員のCOTやTOT(いずれも、生命保険や金融業の営業職のうち、成績優秀者だけが入ることのできる世界的な組織です)の会員になった人材も輩出しており、生命保険営業職を育成するプロフェッショナルです。

Q. 営業職の給料・年収、平均とトップの差はどれくらいありますか?

平野:業界や業種によるため一概には言えません。
私が関わっている金融業界のある企業で、フルコミッション制で働いている営業職を例に挙げると、一番低い金額で年収約40万円、最高が年収約2億5千万円、平均が約1,500万円ほどだと伺ったことがあります。また、別の会社ですが同じ金融系で年収4億円ほど稼いでいる方もいます。

金融系は同じ条件の商品を扱っている同じ会社の営業職と比較しても、年収で億の差がつきます。実力主義の世界の縮図のようです。このような格差が生まれる背景には「スタンス」と「専門知識」の違いが隠れています

スタンスの違い

ただの商品売りではなくしっかりとコンサルティング営業をできる人が高収入に繋がっています。お客様の話を傾聴して、お客様自身が気付いていないリスクやメリットを、お客様以上に理解できる営業職は、お客様からとても喜ばれます。結果、収入にも結びつきます。お客様の話からニーズを正確に汲み取れることがカギになります。自分の話を聴いてもらいたいだけのFor meな営業職は売れていません。

専門知識の違い

高度な専門知識」と「必要な周辺知識」を持っている営業職が高収入に繋がっています。
例えば保険の営業職なら、保険商品の知識だけでなく、最新の税制改正情報や、相続・事業承継・M&Aなど、富裕層の資産保全に密接に関わる情報を熟知していることも必要になります。最低限必要な専門知識は持っているという段階の人や、そもそもの専門知識が低く基礎ができていない人は、高収入に手が届かない厳しい世界です。

金融系の営業職の事情をご紹介しましたが、これは多くの業界で通じる話ではないでしょうか。

営業職の年収が高い業界はどこなのでしょう?

平野:正社員で高収入なのは銀行や証券会社医療業界が多いようです

製薬会社のMR(※)を現職あるいは元職として経験した友人たちの話によれば、20代後半から30代前半でも年収600万円から、中には年収1,000万円レベルの人もいるそうで、かなり高収入と言えそうです。

医療機器メーカーの営業職も割と高収入の部類に入りそうです。知人たちの中にも年収600万円を超える方がそれなりに多くいます。

私が関わる完全歩合制の金融系営業職は、実力次第ではありますが、年収数千万円プレイヤーもゴロゴロいるので、相当に高収入な部類と言えます。ただし全般的にというよりは一部の優績者が平均を引き上げているだけで、かなりの格差があるのが実情です。

また、同じ金融でも生命保険と損害保険で報酬体系が全然違います。生命保険でも国内生保の外交員と外資系生保で報酬の仕組みが全く違います。外資系生保のほうが高収入者の割合は高いと思われます。

(※)MR
医療情報担当者。Medical Representativeの略。
製薬会社に所属していて、医療従事者に対して自社の医療用医薬品の情報を提供したり、医療従事者から医薬品を実際に使用した上でのコメント(副作用に関する情報など)をヒアリングして会社にフィードバックするといった活動を主な業務としています。厳密に言うと営業職とは違いますが、活動は広い意味での営業のため、年収を比較する目的に限って紹介しました。

Q.「年収が高い=仕事がハード」は本当ですか?

平野:これは一概には言えません。
年収1,500万円程度まではハードに働いて基礎を固めます。そこから上にいくと仕組みや人脈を駆使して上手く仕事が回るようになっています。むしろ上に行けば行くほど稼働自体は楽になっていくのを実際に目の当たりにしています。稼ぐようになれば外注や広告なども上手く活用できるようになるのもその一因です。

例えば同じ年収2,000万円でも、週6~7日稼働して2,000万円のケースもあれば、週2日稼働で2,000万円のケースもあります。目指していくとすれば後者のスタイルではないでしょうか?

最初は前者のスタイルで稼働を高めて年収1,500万円~2,000万円程度まで持っていきます。そのあたりからより効率的なスタイルへ切り替えていくと移行がスムーズです。そのように働き方を変えていく人達を多く見てきました。

実際に年収1,000万円台の時には週6回飲み会へ行って人脈を作っていた方が、あるタイミングを境に週休3日・飲み会参加無しで年収3,000万円以上というスタイルに移行しました。一線超えると逆に楽になることがよく分かるエピソードです。

Q.給料の何倍稼げば一流と言えますか?

平野:これも会社員時代にいくら稼いでいたかによるので一概に言えません。
しかしながら、おおよその目安として「5倍」ほどではないでしょうか

稼げばその分税金もたくさん払うことになりますし、稼働が増えればその分経費もたくさんかかります。5倍は稼がないと手元に残る額も少なく、事業を拡大していくための設備投資や外注費、広告宣伝費などに充分に回していけないので、やはり5倍は稼げるようになる必要があります。

そんなに稼がなくてもいいよ!という方も当然います。その場合でしたら、会社員と同じ収入を5分の1の稼働でできるようになれば、「時間の使い方に対する生産性」という点で一流と言えそうです。

ひとつの目安としてよく「 年収1,000万円 」と言われますが、この金額では実際には思ったほど豊かな生活は期待できませんし、一流と呼ぶにはまだ早いです。

Q.年収交渉の際に有利になる「職歴」があれば教えてください

平野:営業職の年収交渉について言えば、学歴や職歴が重要視される場面は少ないかもしれません。それよりも「実績」のほうを重要視される傾向が強いと思われます。営業職の報酬金額は交渉ではなく実績を挙げることで高めていくイメージの方がしっくりきます。

Q.年収交渉の際に有利になる「実績」があれば教えてください

平野:年収は交渉よりも「実績」が金額に跳ね返るケースが多いです。
フルコミッションや固定給+インセンティブなら頑張った分だけ返ってくるので実績が全てになります。

過去に固定給の正社員で営業をしている人に営業を教えたことがありました。結果、かなりの営業単価UPと売上UPに繋がり、会社の数字が今までにないくらい好調に伸びました。その実績が評価されたことにより月の基本給が一気に10万円ほど上がったことがありました。

他に、ある年の査定で一気に年収が100万円以上UPした事例もありました。その人は、会社内で推奨されているサポート内容以外に独自の顧客フォロー体制を築きました。そこから取引先の売上UPに繋げました。さらに自社商品の販売に繋げることに成功しました。顧客に寄り添い、創意工夫して満足を引き出すという営業の王道の仕事ぶりをした結果が年収に反映した事例です。

売上や販売件数に繋がる実績をしっかり出すと通常では考えられない昇給も可能なのが営業という仕事の良いところです。フルコミッションや固定給+インセンティブではない、完全固定給の営業社員だって、実績次第では大幅昇給の可能性があります。夢のある仕事です。

Q.年収交渉の際に有利になる「資格」があれば教えてください

平野:資格手当なら少し付くかもしれませんが、資格によって年収交渉が有利になるものは思い付きません。

しかしながら、資格を持っていることで掴めるチャンスが広がることは間違いありません
資格を持っていることで入ることができる現場や、資格を持っていることでできる商談があるからです。

私の関わっている業界でも例えば、セミナー運営の会社とタイアップして開催するセミナーの講師はファイナンシャルプランナー2級以上が必須の現場などもあります。当然有資格者のほうが多くの登壇チャンスを得ることになり、その後の個別相談もチャンスが多くなります。結果として成果に応じた報酬が入ってきます。そういった意味では資格があったほうが年収UPにも繋がりやすいでしょう。

Q.年収をあげたいなら、転職・独立すべきでしょうか?

平野:これは今いる環境次第です。
今いる環境でも実力次第で高く評価されて昇給・昇格できるケースもあるでしょう。私の友人でもエンジニアから営業職になり成果を出したことで、現在社長になった方がいます。

もちろんリスクを取れる覚悟のある方なら安定・固定給という枠を取っ払って独立し、フリーの営業職として青天井に稼ぐことも可能です。営業職の方はどちらかというとポジティブで自立したマインドの方が多いので稼ぎたいという強い欲求があるならば独立したほうがより稼げる可能性は高いでしょう

Q.転職・独立して収入アップを目指す人へのアドバイスを!

平野:学歴職歴資格よりも実績と成果が求められるのが営業職の世界です。バリューを出し続けるか、出て行くか。売れなければ即退場の世界。それが営業職の世界です。

ただ、だからこそ自分自身の知識や経験値を高め、難しい案件を解決できる力を身に付け、より多くのお客様に貢献し続けていく覚悟があるならば、営業職は何よりもやり甲斐のある仕事になると思います。

そして、人生を変えるほどの年収UPに繋がる可能性も秘めています。
私自身、田舎の三流高校をギリギリで卒業し、人生を半ば諦め、悲観的になっていた人間でしたが、営業という仕事との出会いがキッカケで人生を逆転することができました。収入UPだけでなく人生を変えるキッカケとしてより自分自身が輝ける環境で営業という仕事と徹底的に向き合うためにも転職や独立を前向きに考えてみてはいかがでしょう?

kokoroe編集部より

営業職としての年収をあげるためには、まずは実績を作ること。その上で、昇格・昇進だけでなく、転職や独立をしてさらに稼ぐ、という決断もありますね。営業の稼ぎ方、働き方は今後も選択肢が広がっていきそうです。

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