原 紀子(はら のりこ)さん 1990年生まれ。大学卒業後の新卒期に営業支援サービスを提供する企業に入社しました。大学卒業前から内定者インターンとして勤務していました。内定者インターン時代と新卒期1年間勤務した後、勤務先の同僚とともに独立しました。現在は、従業員数30名未満のIT・クリエイティブ系企業に特化して営業支援サービスを提供する株式会社レイゼクスの取締役。元気いっぱいでお客さんに愛される営業職です。
原さんはクライアントへの営業スキルのトランスファーをしている。
多くのクライアントが営業力を上げて成果を出してきた。
なかでも忘れられないエピソードを聞かせてもらった。
改善提案が実を結んで抜群の結果が出た
「弊社のクライアントはもともと営業できない会社が多いんです。制作会社さんとかが多かったりします。SEOは大得意、WEBは大得意、でも営業は全然分からない。身振り手振りでこれまでやっていた。アウトバウンドの営業で売上あがるようにしたい、というクライアントがいたんです」
原さんが営業支援に入った。
アポを取ってついて行った。
そのクライアントの営業を見て、改善提案をした。
「色々やりました。”ここがダメですね” “こういうふうにしましょう” “資料はこうのほうがいいです”などなど」
社長の営業能力が抜群に向上した。
売上も上がった。
他の営業スタッフも含めて売れるようになった。
「結果、利益ベースで100万円くらい毎月上がったという事例があります。それはすごくやった感があります」
クライアントが発した印象的な言葉
クライアントはとても喜んだはずだ。
どんな言葉を言われただろうか。
「ありがとうございますという以外に、営業の大切さを社長がご自分で話すようになったんです。最初は”営業って…”みたいな感じだったのが、ご自分で学ばれていくなかで、”営業ってこれだから大切なんだよ”ということを社内の人に伝えていこうとする社長の言葉や、発する発言自体の次元が変わってきたことがすごい面白いなと思いました」
営業の方法を伝えた。
学びのきっかけを作った。
結果、相手の目線が変わった。
原さんのお仕事は、結果をもたらすだけではなく、結果を出すための変化ももたらす。
営業に特効薬は無い
「この人凄いな、と思いました」
もともと営業のセンス自体はあったそうだ。
原さんがきっかけを作った。
「きっかけを作ることで売上がどんどん上がっていくというのはすごいなと思いました」
その変化が出るまでにどれくらい時間がかかったのだろうか。
「半年から1年ですね」
じわじわと本物の力を身に付けた。
営業力の養成に短期的な特効薬はないのだろう。
結果を出すための工夫
この結果を出すために原さんはどんな工夫をしたのだろうか。
「けっこう色々あります。営業って意外と初歩的なところがなっていない人が多いんですよね」
例えばどんなことだろうか。
「相手の立場に立って物を考えない。特に技術職だと自分の話したいことは言っても、相手の話を聞かない人がいます」
”相手の話を聞くようにしてください”と伝えた。
すぐに変化があった。
伝えるだけで変化があるというのは驚きだ。
「変化しますね。自分のしゃべりたいことだけを30分くらい延々と喋っていた方でしたが、”聞いていて眠くなるのでやめてください” “相手の話をまず聞くようにしてください” “自分の話したいことは10分くらいにして下さい” “あとは相手の話を聞いてヒアリングするようにしてください”と具体的に言ったら変わりました」
そこまでズバリと言えるのもすごい。
原さんの関係性づくりの巧さがあればこそだ。
「ざっくばらんにお話していただける方だったというのも大きいですね」
売れるノウハウが詰まっているポイントを伝えていったそうだ。
声のトーンをもう少し上げる。
資料が長すぎる。
クロージングもちゃんとする。
えへへで終わらせない。
「こういうことを1個ずつ伝えたら売上があがりました」
簡単そうに言っているが、物凄く高度なことをやっている。
原さんのスキルの高さがうかがえる。
失敗してきた経験が成果に結びついている
営業スキルを教える。
教える相手によってできていることとできていないことが異なる。
そこを見極めて、できていないことに対して自身のノウハウを伝えている。
「サービスを作っていくなかで失敗もたくさんしてきました。”こうすればよかった” “ここがダメなんだな”と。それら諸々含めて日々やってきたことが結びついて形になっていますね」
失敗の数は経験の数。
その数が物を言う場面は、とくに営業には多いのかもしれない。
▼原さんのインタビュー続編はこちら
原さんが考える営業にとって大切なことと、部下を指導する時の話。