角本 拓也(かくもと たくや)さん 1985年生まれ。ビジネスチャットサービスを提供するChatWork株式会社(チャットワーク社)のビジネスマッチング事業と広告事業に携わっておられます。事業統括と商品開発、営業や人員のマネージメントなど主にフロントサイドの業務で幅広くご活躍されています。
角本さん自らが開発した広告商品がある。
自ら営業、受注した案件があった。
その苦労と顧客満足の秘話を教えてもらえた。
覚悟とパッションで案件を受注
「自社で去年から新商品を開発したんです。お客様のニーズにマッチしている新しい広告商品です」
あるクライアント企業にテスト出稿してもらった。
「普段の自分の営業と違う感じで提案しました。”自分の作った広告商品でどうなるか分からないですけど、これでダメだったら心中します!”くらいの覚悟だけは背負ってました。”だからとにかく任せてください!”というパッションでいきました」
熱意は時に人の心を引き寄せる。
「向こうも、パッションのある人たちと仕事をしていきたいというスタンスの会社さんだったので、そこを認めてもらえました」
非を認めて言い訳をしない
快く出稿してもらえたのに、最初の効果が著しく芳しくなかった。
それでも、クライアントとの関係性が絶望的なものにはならなかった。
「原因がはっきりしていたからですね。原因について話すなかで理解が得られました。打ち手を打つために必要だったのが、お客様のビジネスモデルをもっと把握することだったんです。”そういうものを理解しないまま走り出してしまった自分のせいです”って認めたんです」
一切言い訳しなかったそうだ。
「それを把握して運用に活かさせてください。自分のミスで申し訳ありませんでした。でも絶対変わる見込みがあります。まずはやらせてください、と直訴しました」
もう1回チャンスをもらえた。
「絶望的なことにならなかったのは、こちらの非を素直に認めたからだと思います。ごめんなさいって言いました」
言い訳をしないことって大事だ。
そしてこういう場面で素直に非を認められるのが角本さんの凄さだ。
改善してやりきって最後に嬉しい出来事が起こる
こうしてリスタートした。
スタート時は限られた情報だけを共有してもらっていた。
改善のため、詳細な情報も追加で共有を受けた。
効果が改善した。
「効果が出てくるまで2か月くらいかかりました」
しんどく長い2か月だったはずだ。
「毎日震えてましたね。ただ、広告の新規商品を創るのは何回もやっていますし、そういうものだなと思っていつもやっています。相手の企業さんがとにかく信じて任せてくれたので応えたいというのがすごく強くありました」
全部終わったタイミングで、クライアントの担当者が社内表彰を受けた。
角本さんたちが提案した広告が「先駆的な取り組み」として評価されたそうだ。
「めちゃくちゃ嬉しかったですね」
つまずきを取り返してもっとできるという貯金も作れた
成果が出て面目が立った。
つまずいた分を取り返して、お客さんが表彰されるまでになった。
「お客さんにとっても意外だったと思いますね。成果は残しましたけど、他の媒体と比べて特段効果が良かったわけではないんです。他の媒体と同じレベルまで盛り返せたことが良かったのと、全部終わった段階で”もっとできるよね”という先の予測まで見せられたんです。そこが良かったですね」
今、もっとできるという先の予測に基づいてシステムを開発中なのだそうだ。
「あと数か月で開発が終わって再開になるので、自分もお客さんも楽しみにしてます」
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営業職として大事にしていることとこれから挑戦していきたいこと。