吉岡 一樹(よしおか かずき)さん
1986年生まれ。前職は大手広告代理店の営業職。昨年(2016年)末に退職し、現在は表参道にある営業コンサルティング会社の社長秘書をしながら、弊社サービスkakutokuにて営業職としてご活躍されています。また、とあるご縁からご自身の長女が産まれた助産院のコンサルティングも行っており幅広く活躍中。「会社員の道を捨てて安定がなくなった。だからこそ”来月どうしよう”と必死になることで生きている感覚を味わっています」と言いつつ、その生活を「都会のサバイバル」と自ら称して楽しそうに語ってくれました。
大手広告代理店にいた前職時代。
当たる提案のポイントは、情報収集力と分析力だった。
(吉岡さんの前職時代のエピソードは、前回のインタビュー記事「営業はコンサルティング能力が命?集客で結果を出した提案の美技」もご覧ください)
営業っていわゆるコンサルティングじゃないかなと思う
吉岡さんは分析能力に優れている。
「そんなことはないですけど、分析するのは好きですね」
やっぱり。
「営業職への取材に来てくれてるのに申し訳ないんですけど、僕多分、営業よりコンサルティングの方が向いてると思うんですよ。でも、営業っていわゆるコンサルティングじゃないかなと思うんですよね」
吉岡さんの営業観が垣間見えた。
コンサルティングはお店の課題を発見したり聴き出したりして解決するのが仕事。
「営業職もコンサルティングができないと売れないんじゃないかと思うんです。顧客の課題を発見して、それを解決するのが営業の仕事。モノを売るのが営業ではないと思うんです」
これいいですよ!と押し込んでも売れない。
これは御社のこういう課題をこう解決するからいいですよ、と言えば分かってもらえる。
吉岡さんは営業に行く前の事前準備を大事にする。
分析眼を活かせる時間だ。
商品理解と顧客理解をとにかく徹底的にやっている。
顧客のニーズが分からないと提案しても刺さらないことを知っている。
「同じ商品でも顧客のニーズによって出し方を変えるというのもありますよね」
顧客のことをよく理解しているからこそできることだ。
本音で良さを伝えて、判断をお客さんに委ねる
「もっと根本的な話をすると、自分が本当にこのお客さんのためになっていると思わないと売れないですね。僕顔に出ちゃうんで(笑)。本音で”めちゃくちゃいい”と思っている時だけ”めちゃくちゃいいですよ”と言えます」
役に立っていると思わないと顔に出る。
吉岡さんは嘘がつけない。
「だから、自分がいいと思ったものしか売りたくないですね」
いいと思ったものを売りたい、の逆はどうだろうか。
「僕はたぶん、お客さんが売って欲しがっても、このお客さんにこれは必要ないと思ったら、買わなくていいですよって言いますね」
大胆だ。
「目先の利益を求めても意味はないです。本当に必要なものを買ってもらうことが信頼に繋がるしお互いwin-winですよね」
これまでの職歴の中でもずっとそういうスタイルだった。
「”やってもやらなくてもどっちでもいいですよ”というのが僕のスタンスです」
物腰の柔らかさが印象的だ。
でも、スタンスを曲げない芯の強さも伝わってくる。
デメリットがないものを選んで売りたい
世の中ほとんどのものはメリットとデメリットが対になっている。
提案に行く商品にもデメリットやネガティブな側面もあるだろう。
そんなとき吉岡さんはどうするのだろう。
「自分から言うことはないけど、聞かれた時にはちゃんと答えるかな」
でも、と話は続く。
「僕が扱う商品は、”デメリットと思うならデメリットだけど”という感じだと思う」
そういう商材を選んで売っている。
「そうですね。だから”デメリットと思えばデメリットですけど、僕はそう思ってませんけどね”と言えるものを扱ってますね。中途半端なものは売れないです」
お客さんに本当に必要なものをちゃんと届けたい
もし扱ったことのない商材を扱えるなら、何を選ぶだろう。
「前職時代に何かほかの商材を扱えたとしたら、人材と不動産の紹介ですね」
意外なのが来た。
でも理由があった。
「人材に困っているお店や新店の出店場所に困っている顧客が多かったんですよね」
とりたてて人を紹介できたわけでもない。
ここにこんな物件ありましたよ以上のことを言えたわけでもない。
でも、顧客の役に立ちたかった。
本業の顧客に利のあるものを扱えれば良かったと思っている。
では、今だったらどうだろうか。
「投資用不動産ですね」
即答だった。
「不動産の営業ってイメージが悪いですよね。本当はそんなことないのに。だからちゃんとした営業をしてあげれば感動の幅がでかいと思うんです」
本当にいいと思うものを届けたいという吉岡さんらしい答えだ。
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